美髪に欠かせない栄養素、育毛を促す必須ミネラル5選

美髪を手に入れるためには、頭皮環境を整え育毛を促すことがポイントとなります。そのとき必要とされるのが、タンパク質・ミネラル・ビタミンの3つの栄養素です。代謝機能に関わる酵素を活性化させるミネラルは、厚生労働省により13の元素が食事摂取基準の対象として定められていますが、どのミネラルが育毛に効果的なのかわからない方も多いと思います。そこで、ここでは育毛を促す5つのミネラルを厳選してご紹介します。

育毛を促すミネラル5選① 亜鉛

マカと相性の良いと言われる亜鉛の効果や副作用を解説 (13652)
亜鉛は、DNAやタンパク質を合成する役割を担い、骨粗鬆症や味覚障害、免疫機能などを改善する効果があるとされています。体内に約2gほど含まれていますが、加齢や運動、ダイエットなどにより不足しがちです。

体内の亜鉛が不足すると、タンパク質を原料としている毛髪は大きな影響を受け、抜け毛や白髪の増加、髪が細くなるなどの症状があらわれます。

髪の毛の主成分はたんぱく質ですが、食事などからたんぱく質を摂取したからと言って、それで自動的に髪の毛が作られるという訳では無く、亜鉛などの酵素と反応する事で初めて新たな髪の細胞が生まれるんです。
したがって、染髪で痛んだ髪の毛を修復したり、細く弱々しくなってしまった髪の毛を再び太く蘇らせるには、亜鉛が不足しない様に日々摂取する栄養量を調整する事が不可欠です。
亜鉛を多く含くむ食べ物には、牡蠣やホタテ、ウナギ、魚卵、海苔、ワカメなどの海産物のほか、レバーをはじめとする肉類、ゴマ、チーズ、きなこ、あずき、納豆、抹茶、ココアなどが挙げられます。
100gあたりの含有量

牡蠣:13.2mg
ビーフジャーキー:8.8mg
煮干:7.2mg
豚レバー:6.9mg
コンビーフ:4.1mg

一日あたりの上限摂取量は、成人男性で40~45mg、女性の場合は30~35mgとされています。体内の余分な亜鉛は便や尿から排出されるので、副作用が起こるリスクは低いと言われています。しかし、長期に渡り過剰摂取を続けると、腎臓や神経の障害、頭痛や発熱、嘔吐、倦怠感などを引き起こす恐れもあるため、サプリメントを利用する際は、上限を守るように注意しましょう。

育毛を促すミネラル5選② ヨウ素

ヨウ素 | 栄養素辞典 (13653)

首の前面に位置する甲状腺に多く存在するヨウ素は、新陳代謝を促進させる甲状腺ホルモンの構成成分として、重要な役割を担っています。

体内のヨウ素が不足すると、甲状腺ホルモンが生成ができなくなり、栄養素の代謝が低下します。そのため、頭皮は乾燥してフケが発生しやすくなり、毛髪はパサつき、ツヤが損なわれます。

ヨウ素には、基礎代謝の促進や細胞組織を成長させる作用があります。髪はターンオーバーのサイクルが早いので、ヨウ素が欠乏していると健康な髪の維持が難しくなってしまいます。

また、殺菌作用もありますので、頭皮の炎症から引き起こされる抜け毛の予防や改善効果も期待できます。

ヨウ素を多く含くむ食べ物としては、ワカメや昆布などの海藻類、タラやシシャモなどの魚類のほか、納豆や山芋、オクラなどが挙げられます。
ヨウ素は海草類や魚類などの海の恵みに多く含まれています。
海に囲まれ、海洋資源が多く手に入る日本人は、ヨウ素過剰気味であり、不足することはほとんどありません。
日本の食事摂取基準よると、一日あたりのヨウ素の上限摂取量は、男女ともに成人で3,0mgとされており、普段の食事だけで十分にまかなえる数値となっています。

長期に渡ってヨウ素を過剰摂取すると、体重減少や筋力低下、皮膚熱感などのほか、甲状腺機能低下症、甲状腺中毒症、甲状腺腫、などの副作用を引き起こす恐れがあるので注意しましょう。

育毛を促すミネラル5選③ 鉄分

鉄分を上手に摂ってフラフラ知らずになろう!12の鉄分摂取ポイント! (13654)
赤血球を生成する際に必要となる鉄分は、体内に3~4gほど含まれています。鉄分が不足すると貧血になる恐れがあり、頭痛や動悸、息切れ、倦怠感などの症状を引き起こします。

特に、男性に比べて女性は、妊娠や出産、月経によって鉄分が失われる機会が多く、成人女性の5人に1人が鉄欠乏性貧血であるといわれています。

血管から毛母細胞に栄養が送られ毛髪は成長していきますが、鉄分が不足すると必要な酸素や栄養素が運べなくなり、髪が乾燥してパサついてしまいます。

鉄分が不足してしまう貧血のほかに症状として爪が変形したり髪に白髪が増えたりするなど支障が行きます。そのほか髪に水分を失いがちになったり、白髪が増えたりすることもあります。
鉄分を多く含くむ食べ物としては、レバーをはじめ、ひじきや煮干し、しじみ、海苔、ホウレン草、パセリ、プルーンなどが挙げられます。
鉄分の吸収をアップさせるには、ビタミンCと一緒に摂取すること、お茶やコーヒーは鉄分を吸着する作用があるので、一緒には摂らないこと、などに注意して摂取するようにしましょう。
注意しなければならない食材もあります。それは鉄分が豊富な食材の代表とも言えるレバーなのです。脂溶性ビタミンのビタミンAも豊富なため、摂りすぎると赤ちゃんの奇形のリスクを高くしてしまいます。妊娠の予定のある人や妊婦は、時々なら良いですが、レバーを毎日食べるのは止めましょう。
一日あたりの鉄分の推奨量は、成人女性の場合は10.5~10.53mg 、妊娠期は19.5~19.53mgとされ、上限量はともに40mgとなってます。

長期に渡って鉄分を過剰に摂取すると、吐き気、下痢などの胃腸障害や、血管疾患、肝硬変、糖尿病など重病につながる危険性もあるので、摂取量は必ず守るようにしてください。

育毛を促すミネラル5選④ カルシウム

栄養素を効率よく吸収するコツ / 簡単!コツコツカルシウム生活! - おいしい健康: 毎日のおいしい食事・健康管理 (13656)
骨や歯を構成するカルシウムは、動脈硬化や高血圧の予防、興奮や緊張状態の緩和のほか、白血球の活動やホルモン分泌の促進、脳神経細胞の活発化、アレルギーの抑制など、多種多様な働きをしています。

また、カルシウムには、髪の色素を作る、メラノサイトを活発にする働きがあり、白髪予防の代表的な栄養素としても知られています。

カルシウムは、日常よほど気をつけていないと不足しがちになります。
そこに精神的ショックなどがあれば、脳の神経細胞は大量にカルシウムを必要としているのに、食欲不振になったりして栄養が補給されないので、脳神経細胞はますます萎縮して一番弱いところからどんどんダメになってしまいます。
間違ったダイエットで体重を減らすと、カルシウムもどんどん消耗してしまいます。
カルシウムが消耗されるということは、老化していくということですから、神経細胞の刺激伝達物質が失われるので髪の毛も抜けてしまうのです。
カルシウムを多く含む食べ物としては、牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、わかめやひじきなのど海藻類、イワシやにぼし、ししゃもなどの小魚のほか、ゴマや緑黄色野菜などが挙げられます。
リンが多すぎると、腸内にリン酸カルシウムが出来て、吸収されずに体外に排出され、カルシウムの吸収率が下がってしまいます。
スナック菓子やインスタント食品、冷凍食品などの加工食品には、リン酸塩として多く含まれているので、要注意です。
カルシウムの1日当たりの推奨摂取量は600~900mgとされ、厚生労働省が定めた上限量は1日当たり2,300mgとなっています。

長期に渡り大量摂取すると、他のミネラルの吸収を抑制するほか、泌尿器系結石やミルクアルカリ症候群などを、ごく稀に引き起こすことがあります。

しかし、上限値の2,300mgという数字は、1リットルの牛乳パック2本分に匹敵するため、通常の食事では到達できない量となります。そのため、サプリメントを大量に摂取しない限り、副作用については心配しなくても良いようです。

カルシウムとマグネシウムはバランスよく取らないと、体によくないことが最近になって分かってきました。その割合は、カルシウム2に対してマグネシウム1が理想のバランスです。このバランスが崩れるといくらカルシウムをたくさんとっても、骨からカルシウムが溶け出して骨折や骨粗しょう症の原因になります。

育毛を促すミネラル5選⑤ 銅

ココアが体にいいって、本当?? - 自然の摂理から環境を考える (13658)
体内に約75~150mg存在している銅は、ヘモグロビンを生成する働きを担っており、欠乏すると血管が脆くなったり、痔や動脈瘤が出来やすくなると言われています。

銅はカルシウムと共に、白髪予防に効果的な栄養素としても知られており、また、ペプチドと結合した銅ペプチドは、頭皮に塗ることで育毛効果があることも近年分かってきました。

髪の毛には太く長く成長する成長期とそれが止まる休止期がありますが、銅ペプチドを頭皮に塗ることで、休止期を短くして成長期を長くする効果があるという研究があります。
また、髪の毛の成長には毛根の毛母細胞の働きが重要ですが、銅ペプチドにはこの細胞を大きくする作用があることかわかっており、女性の薄毛にも効果が見られたとの報告もあります。
銅の含有量が多い植物性食品には、ココアやナッツ、ゴマ、大豆などがあり、動物性食品では、レバーのほか、イカやタコ、エビなどの魚介類が挙げられます。
ココアは、カカオ豆に含まれる銅だけでなく、亜鉛、鉄、カルシウム、カリウム、マグネシウムなど豊富なミネラルを失わずに摂取することができます。
1日当たりの推奨摂取量は0.7mg、上限は10mgとされています。通常の食事であれば過剰摂取することはありませんが、サプリメントで短時間に大量摂取した場合は、胃腸の不調や低血圧、溶血性貧血・尿毒症などを引き起こすことがあります。
食品に含まれているタンパク質と結合した銅は、毒性の低いミネラルで、過剰になった場合も肝臓から排泄して調整できます。ですから、病気によって排泄機能が働かないという方以外は、過剰症の心配はほぼありません。

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