頭皮環境を整え、健康的な毛髪を手に入れるためには、タンパク質・ミネラル・ビタミンの3つの栄養素はかかせません。しかし、ビタミンは13種類も存在しており、「一体どのビタミンが毛髪に良いのかわからない」という方も多いかと思います。そこで、ここでは育毛を促す5つのビタミンを厳選してご紹介します。薄毛や頭皮環境を改善したい方は、是非参考にしてください。
育毛を促すビタミン5選① ビタミンA
また、頭皮の健康を保つ栄養素としても知られており、頭皮の乾燥やフケ、痒みを防ぎ、ターンオーバーに有効な働きをしてくれます。
ビタミンAは頭皮の環境維持にとって役立つビタミンです。皮脂腺や汗腺などへの影響が強く、
老廃物などの排出をスムーズにしてくれるはたらきがあるので、
頭皮と毛穴を清潔に保つ手助けをしてくれます。
それ以外にも、動物性食品にはビタミンAが多く含まれているため、通常のな食生活を続けていれば、ビタミンAが欠乏することはあまりないようです。
ビタミンAにはレチノールとカロテンの2種類があります。
レチノールは鳥や豚のレバーなどの動物性食品に含まれ、カロテンはかぼちゃやにんじんなどの緑黄色野菜に含まれています。
成人男性の場合(18歳~49歳まで)
1日あたり所要量 2000IU(600μg)
許容上限摂取量 5000IU(1500μg)成人女性の場合(18歳~49歳まで)
1日あたり所要量 1800IU(540μg)
許容上限摂取量 5000IU(1500μg)
育毛を促すビタミン5選② ビタミンB6
毛髪の育成には、ケラチンというタンパク質が欠かすことができないため、ケラチンの形成を促すビタミンB6は、数あるビタミンB群の中でも、育毛にとって特に重要な存在となっています。
髪を育成しているケラチンというたんぱく質はこのビタミンB6がないと形成されません。
たんぱく質をいくらとってもビタミンB6が無いと髪を作る栄養素にはならないのです。
広く各種食品に含まれていますが、かつお、まぐろなどの魚類、レバー、肉などに多く含まれています。また、果実ではバナナに1本(100g)に0.38mgと比較的多く含まれています。
ビタミンB6は水溶性であるため、過剰摂取しても尿と一緒に排出されますが、長期間の大量摂取時には、感覚神経や末梢感覚神経の障害、骨の疼痛、筋肉の脆弱などの症状を引き起こす危険性があるので注意しましょう。
育毛を促すビタミン5選③ ビタミンC
また、美容関連ではおなじみとなっているビタミンCは、頭皮環境に対しても有効な働きかけを行ってくれます。
ビタミンCは、タンパク質のうちでも特にコラーゲンタンパクと強い関係があり、髪や肌の主要な構成要素であるコラーゲンを活発に生成させてくれます。そのため、細胞同士がしっかり結びついたしなやかで強い髪の毛や、弾力のある頭皮を作り出すことに繋がります。
また、頭皮環境を整えるのにもビタミンCは有効で、ビタミンCが不足するとストレスが溜まりやすくなり、血行が悪くなります
ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いので、できるだけ新鮮な生で食べるのがよいことになります。ポイントは、洗いすぎたり、ゆですぎたり、水にさらしすぎたりしないことです。
また、喫煙者や受動喫煙者、風邪を引いている時などは、多めに摂取することをおすすめします。
日本人の食事摂取基準(2010年版)では、耐容上限量(過剰摂取による弊害を起こさない摂取量)は、定められておりません。しかし、一度に3〜4g摂取すると下痢を起す場合があります。日常生活では、3度の食事の時にまんべんなく摂取されるのが理想的です。
育毛を促すビタミン5選④ ビタミンE
ビタミンB群と並んで「髪のビタミン」という異名を持つビタミンEは、血管を拡張してスムーズな血液循環を促し、頭皮への栄養供給を促進してくれる効果があります。
頭皮の毛細血管を広げて丈夫にしてくれるので、
頭皮環境の改善にも高い効果があります。また、毛根を取り巻いて髪の毛に直接栄養を送っている
毛細血管の機能も活性化されるので、
太く丈夫な髪を作ることにも繋がってきます。
油脂類は全般にビタミンEを多く含むものが多く、ひまわり油や綿実油、べにばな油や米ぬか油は100gあたりでビタミンEが20mg以上、大さじ1杯でも3mg以上ものビタミンEが摂取できます。
日本の食卓ではごま油、菜種油、オリーブ油などがよく使われるようです。ちなみにごま油はビタミンEが100gあたり0.4mgしか含まれていません。数ある油脂類の中でもごま油はビタミンEがほとんど含まれていないのです。
成人男性の場合(18歳~49歳まで)
1日あたり所要量 9mg
許容上限摂取量 800mg成人女性の場合(18歳~49歳まで)
1日あたり所要量 8mg
許容上限摂取量 600~700mg
育毛を促すビタミン5選⑤ ビオチン
特に、脱毛や薄毛、白髪など、毛髪にまつわる様々な問題に効果があるとされており、美髪を目指すためには、かかせない栄養素として注目されています。
ビオチンはアミノ酸の代謝に関わる酵素の補酵素として働きます。アミノ酸はたんぱく質の材料であるため、ビオチンが不足してアミノ酸代謝が滞ると、毛髪などにも影響がでて、脱毛や白髪といった症状がでてきます。
卵黄にもたくさん含まれていますが、卵白に含まれるアビジンとよばれるたんぱく質がビオチンと結合するとその吸収を妨げてしまうので、卵の取りすぎが返ってビオチン不足を引き起こしてしまいます。 ただし加熱調理すればアビジンの影響は受けなくなります。
どのビタミンにも言えることですが、食べ物から摂れる量はそれほど多くないため、普通に食事をしている分には、過剰摂取を心配する必要はありません。サプリメントを利用する際は、所要量や上限量を確認して、体に負担をかけないように摂取しましょう。