2人に1人が、がんにかかる時代がやってきました。治療に用いられる抗がん剤はによって脱毛することが知られています。なぜ抜けてしまうのか?抜けた後はどうやって生えてくるのか?そのメカニズムについて勉強しましょう。
抗がん剤の治療は、体力的にも精神的にも厳しいものです。
大切にしていた髪を失うことは、抗がん剤の副作用でつらいことの1つに挙げられます。
抗がん剤による脱毛がどのようにして起こり、どうやって生えてくるのか知りましょう。
家族、友人など、
がん治療に立ち向かう人の支えになるかもしれません。
現在日本人は、一生のうちに、2人に1人は何らかのがんにかかるといわれています。がんは、すべての人にとって身近な病気です。
日本人は毎年およそ100万人強が死亡しており、そのうち34万人くらい、つまり「3人に1人」ががんで亡くなっています。
日本人の「2人に1人」が、がんになっていると言えます。
2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で死ぬ。日本は、世界トップクラスの「がん大国」と言えます。
一般的に、抗がん剤を投与してからおよそ2 ~ 3 週間後に髪の毛が抜け始めます。
脱毛は、治療開始後すぐではなく、10日~2・3 週間ぐらいで始まることが多いようです。
脱毛は、治療で抗がん剤を使用してから2~3週間目から起こります。通常、抗がん剤治療は、何回か繰り返し行うので、治療を行っている間は脱毛は続きます。ただし、治療がすべて終了すれば、髪は生えてきます。
残念ながら現在のところ、がんの治療によって起こる脱毛を防ぐ有効な方法はありません。治療前に自分が受ける治療と、それに伴って起こる予想される脱毛の程度を確認し、心身共に自分にできる準備をすることが大切です。
約10万個の髪の細胞のうち、およそ90%が2~6 年かけて成長しており、あとの10%が抜ける前の準備をし、一日に約100 本が自然に脱毛しています。抗がん剤はこの成長をしている90%の髪の細胞にも影響を与えるため、急激な脱毛が起こります。
抗がん剤は、癌細胞を含め細胞分裂が活発に行われている細胞にダメージを与える働きがあります。細胞分裂が活発な正常細胞として、「毛母細胞」や「造血幹細胞」があり、毛母細胞に影響がある場合に、毛髪の成長に問題が起き脱毛を引き起こします。
脱毛自体は、抗がん剤の種類により、起こるものとそうでないもの、脱毛は起こる可能性があるが軽度のものなど異なります。
脱毛を起こす代表的な抗がん剤には、タキソール(パクリタキセル)、タキソテール(ドセタキセル)があります。抗がん剤による脱毛では、頭髪をはじめ全身の体毛が抜け落ちます。放射線による脱毛は、放射線が当たった場所だけに起こるのが特徴です。
脱毛の程度は人それぞれですが、治療が終了して3 ~ 6 ヵ月(早い人では2 ~ 4 ヵ月)経過すると髪の毛はまた生え始め(生え始めは、うぶ毛のような髪の毛です)、8 ヵ月~1 年程度でほぼ回復します。
脱毛の程度は人それぞれですが、たいていの人は治療が終わると1~2ヶ月で再生がはじまり、3~6ヶ月(早い人では2~4ヵ月)経過すると、ほとんど回復します。
副作用で抜けてしまった髪の毛は、抗がん剤の治療が終了すれば、1ヶ月から1か月半程度で生え始め、数ヶ月後には元に戻ることが多くあります。抗がん剤治療で髪の毛を作る細胞自体が死んでしまうわけではありません
抗がん剤治療が終わり半年もすればショートヘアぐらいの長さになり、1年後には元通りの長さにはなるはずです。女性は抜け毛が気になると思いますが、それよりもがんを死滅させたり、再発や転移を予防することのほうが重要ですので、治療中は治療に専念するしかありません。
毛の伸び方はどなたも1カ月ほぼ1cm程度ですから、1年も我慢すると12cm程度になり立派なショートカットヘアの状態になります。新毛ばかりですから髪も艶々しており、美容室でその方に合ったヘアデザインにするだけで髪のキレイな美しい方と周囲の方から羨ましがられます。
がんの縮小程度だけでなく、がん患者さんの体力も考慮して
一定期間を置きながら数回行われるのが一般的です。