ツヤのあるきれいな髪は女性の永遠の憧れです。そのツヤを手に入れるためには毎日のトリートメントだけではいけません。髪の内部空洞を補修することが大切なんです。
毎日外気にさらされている髪の毛。一見ダメージのない、きれいな髪の毛に見えても内部はスカスカの空洞状態かもしれません。
ダメージを受けた髪は、キューティクルがヒビ割れを起こし栄養が流れ出てしまい、骨粗鬆症状態(空洞化)になっています。
毛髪は、80~90%のケラチンタンパク質からできており、11~13%の水分と、メラニン色素、脂質、微量元素から成り立っています。
4~8枚が重なり合った松かさのようなウロコ状をしています。外的環境から保護したり、毛髪に光沢を与えます。また、水や薬剤などの浸透に対する抵抗力があり、pHがアルカリ性に傾くと開き、酸性に傾くと閉じます。
毛の最外層にある非常に薄い膜で、何枚もの毛小皮が重なりあっています。魚の鱗のように綺麗に重なりあって出来た模様を紋理と呼んでいます
毛小皮は、強くて丈夫性質を持っており薬剤の浸透やブラッシング時の摩擦など外的な影響から毛髪を保護しています。また光を反射し髪に光沢を与えます。
繊維状の皮質細胞(フィブリル)と間充物質(マトリックス)からできており、髪色を染めるメラニン色素も含まれています。皮質細胞間同士は間充分質で埋められ、細胞同士を固定しています。皮質細胞は強度を与え、間充物質は弾性としなやかさ、水分保持を担っています。
繊維状のたんぱく質が集まってできており毛の主成分となる部分です。毛髪の占める割合は85~90%と言われています。繊維状のたんぱく質は互いに絡まりあって、線維と線維の間には比較的やわらかいたんぱく質が詰まっており、線維と線維つなぎとめるセメントのような働きをしています。
太い髪ほど毛髄質のあるものが多く、細い髪になるほど少なくなり、まったく無いものもあります。一般的に毛髄質が多い毛髪の方がパーマがかかりやすく、少なくなるほどかかりにくくなります。
毛の中心部にあり、全体の占める割合は約3%と言われています。新生児には毛髄質がなく成長とともに発生してきますが、成人でもない毛もあります。また毛髪ほど毛髄質の量が多く、細い毛髪ほど少なくなります。毛髄質は、線維化しない細胞の積み重なりで、細かい空気を含んでいる事もあります。この空気を含んだ毛髄質は、断熱効果があり保温に役立っているとも言われています。
空洞・・・一言でいえば
「髪の内部がスカスカの状態」
といったところでしょうか。
空洞化を引き起こすようなダメージの主な原因は、ヘアカラーやパーマなどの、薬剤による科学的ダメージによるものです!
髪の内部に空洞が多くなると、毛髪内に透過した光が乱反射してしまうため、つやがなく、色もくすんで白っぽく見えてしまいます。また、ヘアカラーやブリーチの後に髪のゴワつきやパサつきを感じるのは、髪をしなやかに保っている脂質などが流出してしまうことも影響しています。
ダメージが進むと、髪を引っ張るとゴムのように伸びて切れるという悲しい状況になります。これは髪のダメージが進み、毛髪内部の空洞化が起きている証拠です。空洞化とは、キューティクルが損傷し髪の内部のタンパク質や脂質がシャンプーのたびに流れ出やすくなり、毛髪内部が損傷し空洞が多くなるという現象の事です。
一見キレイに見えていても、ツヤがない髪は空洞化が進んでいると考えられます。
他にも、髪がゴムのように伸びてしまったり、
切れ毛が多いような髪も空洞ができていると考えられるでしょう。
「ツヤは髪表面だけをケアしていればいい」、「キューティクルがきれいだったら問題ない」などと思われがちです。
しかし、実は髪の内部をケアして、内部密度をしっかりと高めることが、美しく奥深い輝きのためには重要なのです。